立憲が領海警備強化法提出、中国海洋進出念頭に

鬼原民幸
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 立憲民主党は3日、尖閣諸島沖縄県)周辺海域で中国公船が活動を活発化させていることなどを念頭に、領域警備・海上保安体制強化法案を衆院に提出した。成立の可能性は低いが、中国に絡む現実的な外交・安全保障政策を打ち出すことで、次期衆院選に向けて支持層拡大を図る狙いがありそうだ。

 法案では、5年ごとに「海上保安体制強化計画」を策定し、警備の担い手となる海上保安庁の体制を強化する。自衛隊の任務に「海上警備準備行動」を加え、国土交通相の求めに応じ、自衛隊が海保の活動を補完できると定めた。

 ただ、自衛隊が前面に出ることで中国との間で緊張が高まることを懸念し、警備はあくまで「警察機関(海保)をもって行うことを基本」とすると規定。海保だけでは「公共の秩序を維持することができないと認められる事態」に限り、自衛隊が任務にあたるとした。

 今月16日の会期末が迫るなか、立憲が中国を念頭に置いた政策を打ち出した背景には、次期衆院選へ向けた思惑も見え隠れする。

 党内には「有権者は立憲が政権を取っても、外交政策を担えるのか不安がっている」(党幹部)との声が根強い。外交・安保政策が「弱腰」と映れば、支持が広がらないとの危機感がある。

 立憲の篠原豪衆院議員は法案提出後、記者団に「党内では日米同盟を基軸とした現実的な議論をしている。外交・安保を真剣に考えていることをご理解いただきたい」と述べた。鬼原民幸