「5試合戦った気分」 錦織、思考回路止まっても勝利

ロンドン=遠田寛生
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 テニスの全仏オープン第5日は3日、パリのローランギャロスであり、男子シングルス2回戦の西岡良仁(ミキハウス)はイタリア選手に5―7、3―6、2―6で敗れた。

 第4日の男子シングルス2回戦で世界ランキング49位の錦織圭日清食品)は2試合連続となる5セットマッチを制し、2年ぶりに3回戦に進んだ。世界25位のカレン・ハチャノフ(ロシア)相手に4―6、6―2、2―6、6―4、6―4で逆転勝ちした。次戦は世界150位のアンリ・ラークソネン(スイス)と対戦する。

 第6シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)は、ロマン・サフィウリン(ロシア)にストレート勝ち。

 男子ダブルスでは、第15シードのマクラクラン勉(イカイ)レイベン・クラッセン(南アフリカ)組が1回戦を突破した。

 女子シングルス2回戦ではセリーナ・ウィリアムズ(米)はフルセットで競り勝ち3回戦へ。日比野菜緒(ブラス)はエレナ・ルバキナ(カザフスタン)に3―6、1―6で敗れた。

 思考回路が止まった。錦織は言う。「また5セットを戦いたいのかと自分に問いかけたとき、なかなか答えが出なかった。ちょっと魂が抜けた」

 5度のブレークポイントを生かせず第3セットを落とした。2試合連続で5セットを戦い抜くしか、勝つ道は残されていなかった。でも、1回戦の4時間3分で心が消耗していた。第4セットも先にサーブをブレークされた。

 もう後がない。ここで不思議な感覚が芽生える。「(頭では)動きたくないけど、体が動いちゃう」

 第4ゲーム、自然とボールに食らいつく自分がいた。2回目のジュースではコートの外側へ逃げるサーブをとらえてリターンエース。流れを呼び込む一打からブレーク返しに成功すると積極性や粘りを取り戻し、第4、第5セットを連取した。

 男子ツアーを統括するATPによると、5セットにもつれた試合の勝率は現役最高の78・8%だ。3時間59分で勝利し「すでに5試合戦った気分」とおどけた錦織の底力を見た。(ロンドン=遠田寛生)