コウノトリ2羽そろって巣立ち 「両親」は近くで見守る

根岸敦生
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 群馬や栃木など4県の4市2町にまたがる渡良瀬遊水地で生活するコウノトリのヒナ「りょう」(雄)と「のぞみ」(雌)が3日、そろって巣立ちする様子が確認された。巣立ちは自力で飛び回ることで、親元を離れて独立するのは、しばらく先だ。

 栃木県小山市によると、2羽のヒナは3月29日(推定)に孵化(ふか)した。昨年誕生した2羽のヒナより、数日遅い67日目の巣立ちとなった。

 親の「ひかる」(雄5歳)と「レイ」(雌2歳)は5月下旬から人工巣塔そばの池からヒナの様子を見守ったり、一緒に巣の上でたたずんだりと、巣立ちを促す姿が見られていた。

 今後、ヒナたちは人工巣塔を離れる時間が徐々に増えていく。近くの田んぼや池にいることが多くなりそうだが、しばらくは巣の上で親鳥からエサをもらう姿も見られそうだ。根岸敦生

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 直径1・8メートルの巣から大空に巣立ったヒナたち。りょうは5月10日に計測した体重が約4・9キロあり、体が重そうだったが、ここ数日は羽ばたく力が強くなっていた。のぞみも巣立ちに向けて、何度も高く飛び上がっていた。

 堤防の上に並んだカメラマン数は昨年を上回り、関心を集めていた。渡良瀬遊水地コウノトリ見守り隊の平田政吉代表は「コウノトリは巣立ちをすると近くの田んぼや畦(あぜ)道を歩く。人が近づいて、ヒナを驚かすようなことがないように、気を配らないといけない」。昨年は雌の歌が脚を骨折して死んでいる。それだけに事故が心配だ。「手分けして見守っていきたい」

 兵庫県立コウノトリの郷公園主任飼育員の船越稔さんは「巣立ったばかりのヒナは事故が多い。方向も障害物もまだよく分かっていない上、人間を怖がる。遠くからそっと見守ってほしい」と話している。