ふふふふ…PCを開く88歳 スワローズとともに71年

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 一通の便りが、ヤクルト担当記者の私に届いたのは、桜が満開になったころだった。送り主は、88歳の女性。

 「私はプロ野球が大~好き。2リーグになって《国鉄スワローズ》を応援し続けてきました」

 私が書いたヤクルトの記事への感想とともに、どんなにチームを愛しているか。その思いを、桜色の封書に書きつづっていた。1950年に生まれた「スワローズ」一筋。国鉄、サンケイ、ヤクルトとオーナー企業は変わっても応援を続け、ファン歴は今年で71年目という。どんな方なのか。話が聞きたくて、会いにいった。

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 笑顔で迎えてくれたのは、松根敦子さん。昭和8(1933)年、東京生まれ、東京育ち。当時、絶大な人気を誇った巨人ではなく、なぜスワローズを?

 「強いところは勝って当たり前でしょ。負けが続くチームが、たまに勝つのが楽しいのよ。Bクラスが続くからって、めげて応援しなくなったらファンとは言えないわ」

 2年前、高齢者向け住宅に引っ越して一人暮らし。断捨離するにはしたが、スワローズ関連のものだけは、どうしても捨てられない。78年に初優勝した時の新聞や雑誌、今でいう選手名鑑の「フアン手帳」などなど。「部屋が狭くなるので処分しようかと思ったけど、出来なかったの……」

 五つ年下の弟の影響で野球を…

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    伊藤大地
    (朝日新聞デジタル編集長)
    2021年6月18日7時35分 投稿
    【視点】

    コロナ禍で多くのエンタメが「不要不急」とされています。しかし、「不要不急」こそ、豊かさではないか、自分自身の仕事や生活に、直接影響を及ぼすかものだで生きていくより、ずっと彩りがあるのではないか…そんなことを感じさせる話でした。

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