12歳の聖徳太子が立ち寄った播磨にゆかりのお寺

岩本修弥
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 「播磨の法隆寺」。聖徳太子(厩戸皇子(うまやどのおうじ))ゆかりの刀田山(とたさん)鶴林寺(かくりんじ)は、こう呼ばれる。

 仏教受け入れ派と反対派の対立を避け、播磨の地に身を隠していた渡来僧から教えを請おうと、12歳だった聖徳太子が立ち寄り、その後589年に建立させた「刀田山四天王寺聖霊院」が寺の始まりとされる。1112年に鳥羽天皇から勅額を受け、鶴林寺が寺号となった。

 6月になると、境内に咲くクリーム色の菩提樹(ぼだいじゅ)や沙羅双樹が見頃となる。寺の正門にあたる仁王門をくぐると、濃厚な甘いにおいが入山者を迎えてくれる。

 寺は当初、兵庫県内での聖火リレーの立ち寄り先だった。それに合わせ、秘仏五体の一つ「持国天像」の特別公開を予定していた。公道でのリレーが中止となり、ご開帳は打ち切りになったが、寺院建築の折衷様式を採り入れた国宝「本堂」「太子堂」のほか、国の重要文化財の「鐘楼」「常行堂」などの建築物、聖徳太子像の絵画はいつでも見ることができる。

 茂渡俊慶住職(60)は「これほど文化財が気軽に見られる寺は珍しい。コロナ下の気晴らしに散歩がてら立ち寄ってほしい」。(岩本修弥)

 《メモ》兵庫県加古川市加古川町北在家424、電話079・454・7053。JR加古川駅から徒歩25分。入山料は大人500円。入山8時半~17時(受け付け16時半まで)。