「約ネバ」作者に聞く シャネルとのコラボ、その思いは

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編集委員・高橋牧子
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 フランスの高級ブランド、シャネルが人気のマンガ「約束のネバーランド」(集英社ジャンプコミックス)の作者と組んだ展覧会を都内で開いている。シャネルの創始者ココ・シャネルの生き方をもとに描き下ろしたマンガ「MIROIRS(ミロワール)」(集英社)を、シャネル社の写真資料などとともに多面的に展示している。

 「週刊少年ジャンプ」に連載された「約束のネバーランド」は、世界累計発行部数が3200万部を超え、優れた構成力や作画力から欧州でも好評だ。

 マンガの原作者、白井カイウと作画担当の出水ぽすかは、今回の企画にどんな思いを抱いたのか。書面で聞いた。

      ◇

 ――マンガ本の巻末インタビューで「現代女性はココの切り開いたスタイルの中に生きていること」や「女性の精神性に革命を起こしたココの生き方」との言葉が印象的でしたが。

 出水 はい、伝えたかったことはそのとおりだと思います。とはいえ、シャネルのスタイルや生き方を前面に出すよりは、現代にも通ずる自由を求める気持ちなどを、シャネルの強い精神と生き方を通して広く知ってもらえたらと思った。でもマンガでは、純粋にそれぞれの主人公の話を楽しんで欲しいです。

 白井 伝えたいことがあって描いたというよりも、エンターテインメントとして楽しんでもらえたらそれが全て、という気持ちで描いたマンガです。もちろんどの作品にも伝えたいことや込めた思いは確実にありますが、一つではありません。また、たとえその中で自分が伝えたい度合いの優先順位をつけることが出来ても(実際多分つけることは可能ですが)、それを読者の皆様に作品の外で私が言葉にすることによって、それが正解、みたいな捉え方をされるのは、万に一つでも本意ではありません。そうでなくても、“メッセージ”みたいなものは、読者の方々の人生やその時の環境、気持ち等々でそれぞれに違うと思います。今回の「miroirs」においても、読者の方々それぞれに、何か感じてくださって、ああいいな、とか、好きだな、とか、面白かった、とか思っていただけたら、それが一番ですし、私は、良かった、伝わった、と安堵(あんど)できます。そしてうれしいです。ただ、企画立案上、根幹に置いたのは、遠い存在だと思っていたシャネルの意外過ぎるほどの身近さ。

 ――マンガは、読んで元気が出るような内容でした。コロナ禍のもと、そのような意図はあったのですか。

 白井 コロナ禍だから、でき…

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