怖くて不安だった…コロナ苦の外国人労働者に支援は遠く

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藤崎麻里
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 長引くコロナは、外国人労働者も苦境に陥らせている。留学生や技能実習生なども実質的な働き手になっているが、在留資格もさまざまで、それぞれが抱える課題や受けられる支援も複雑化している。厚生労働省は今春、検討会を開き、状況を把握して支援態勢の構築を図ろうとしている。

 5月中旬、NPO日越ともいき支援会(東京都港区)の一室。ベトナム人の男女約20人が机に向かって日本語を学んでいた。

 その1人が2017年、日本語学校などの留学生として来日した女性(23)。進学を目指していた専門学校に入れず、留学生の在留資格がなくなった。コロナ禍で帰国できず非正規滞在の状態になってしまった。

 女性は頼れる人もなく、SNSでつながるベトナム人のネットワークで相談。法的には在留資格がないので働けないが、20年6月から、1カ月ごとに全国で仕事を転々とした。一度は、ネットで売るための中古リモコンの掃除といった、ただ働きをしたことも。時にコインランドリーで暮らしたり、警察官を見かけて逃げたりする生活を続けた。

 「怖くて不安だった」

 知人を通じてこのNPOを教えてもらい、今年4月にやってきた。支援を受けると、コロナ禍による法務省の緩和策で別の在留資格への変更が可能だとわかった。手続きを踏み在留資格を得て、5月下旬から食品加工の企業で働く。

 「外国人には所属を離れた後に相談できる相手が少なく、日本の最新の情報も伝わっていない」

 支援したNPO代表理事の吉水(よしみず)慈豊(じほう)さんは話す。女性は在留資格を切り替えれば問題なく働けたが、情報が伝わっておらず、非正規滞在となり不安な1年を過ごしていた。

 吉水さんのSNSにはこういった「先生、助けて」との連絡が毎日10件以上届く。相談はコロナ禍の20年、5千件以上に。そのなかで実際に保護したベトナム人は、前年比約6倍の275人。ほかにも米やカップ麺などを送る支援も、前年比21倍以上の年間4500件超にふくれあがった。

 吉水さんによると、コロナ禍で受け入れ先の企業も余裕を失っているとみられ、実習生から「職場で暴力をふるわれた」といった連絡もある。「失踪すれば実習生の自己都合による実習終了になるので、企業は別の人を受け入れられる。そうやって追い込む企業が増えていると感じる」

 実習生を仕事につなげ、住環境なども整える監理団体も長引くコロナで先行きが見えず、支援が不十分な状態になってしまうケースも少なくない。吉水さんの目には「一層監理しきれなくなっている」と映る。

 NPOが支援する九州の縫製工場で働いていたベトナム人の元実習生の女性(27)は実習後、別の在留資格で日本に残りたいと考えた。このために一度、異なる職種で働くことを望んでいたが、監理団体は対応してくれなかった。「働いている間はやさしかったが、次の進路の相談には冷たかった」と話す。

生活保護の対象にならない在留資格

 厚労省によると、日本で働く…

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