デジタル技術で子ども見守り 位置情報を利用 和歌山

下地毅
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 デジタル技術を使った子どもの見守りが今月から、和歌山市立伏虎義務教育学校で始まった。市教委は、これから2~3年かけて市全域に広げることを考えている。

 1日の登校は、いつもの朝とおなじようにあった。午前8時すぎ、笛の形をした発信器をランドセルにぶらさげた子どもたちが校門をくぐっていった。

 新しい見守りは、住民が辻角に立つ見守りにくわえて、あらゆるモノがインターネットにつながるIoTと情報伝達技術のICTとを活用する。

 笛型発信器の電波を、通学路沿いのあちこちに置いた「見守り基地局」の機器が受けとることで子どもの足取りをつかむ。位置情報はシステム会社にためられて、緊急時に学校や市教委、警察に提供して行方を捜すのに使う。

 伏虎の保護者でつくる育友会の平井敏喜会長(45)は4年生の次男といっしょに登校。「いままで以上に安心でありがたい」と校門前で話した。

 市教委の東康修・学校教育部長は「地域住民による見守りが少ないところもあり、子どもの登下校に不安を感じる保護者もいるので見守りサービスを提供することにした」と語る。伏虎のほかの市立50小学校でも準備が整えば保護者に案内する。データ提供に抵抗がある人のことも考えて希望者だけにする。

 事業を無償で受託したのは和歌山電力(和歌山市塩屋5丁目)。子どもの位置をいつでも保護者がスマートフォンで確認できる有料プランもあるが、投資額に見合うものではなく、地域貢献事業と考えているという。初日の様子を見守った辻健太郎・執行役員は「二重の見守りで子どもたちを守りたい」。これから、小学校区ごとに最低20~40カ所の見守り基地局を設けて利用できる範囲を広げていくことにしている。(下地毅)