鳥インフルで人気返礼品の卵欠品、ふるさと納税急減の市

高木潔
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 千葉県匝瑳市ふるさと納税(寄付)が大きく落ち込んでいる。この冬に市内の養鶏場で相次ぎ発生した鳥インフルエンザの影響で、人気の返礼品である鶏卵が長く欠品となっているためだ。発生農場はようやく再開に向けて動き出したが、返礼品に再登場するのは時間がかかりそうだ。

 農林水産省の市町村別農業産出額によると、匝瑳市の2018年の鶏卵産出額(推計)は29億8千万円。市は特産品として市内複数の養鶏農場の生卵を返礼品に掲げ、19年度は4229万円の寄付のうち約6割が返礼品に卵を選んだ。応募サイトには「さっき産んだばかりのような卵で感動した」「5千円(の納税)で90個もあってびっくり」「どんな料理にしてもおいしかった」などと好意的なコメントが並ぶ。

 20年度も当初はコロナ禍による「巣ごもり需要」で前年度を上回る応募があったが、今年に入り市内の鶏卵場で鳥インフルエンザが相次いで発生。返礼品として調達できなくなり、今年1~3月のふるさと納税額は前年同期比約7割減の438万円にとどまった。

 鳥インフルエンザは最終的に市内5カ所で発生し、約83万羽が殺処分された。発生農場に義務づけられる移動制限は4月20日までに解除され、県家畜保健衛生所によるテスト用の鶏の経過観察も済み、各養鶏場で鶏の飼育が始まった。ただし幼鳥のため、産卵が始まるのはまだ先だ。

 市のふるさと納税担当者は「卵を特に返礼品の売りにしたわけではないが、好評をいただいていた。今後は返礼品の種類を増やすよう努めたい」と話す。(高木潔)