ワクチン流通、迅速化で一致 APEC貿易相会合

新宅あゆみ
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 21の国・地域が参加するアジア太平洋経済協力会議(APEC)の貿易担当大臣会合が5日夜、オンライン形式で開かれた。新型コロナウイルスのワクチンの円滑な流通に向けて、貿易手続きの迅速化などを進める方針で一致した。

 採択された共同声明では「ワクチンの製造と分配を早急に加速する必要がある」とした。通関手続きのデジタル化や貿易業者との調整の強化など、ワクチンのサプライチェーン(供給網)についての付属文書も採択した。

 米国と欧州連合(EU)の間で溝があるワクチンの知的財産(特許)の保護義務の一時免除については、世界貿易機関(WTO)でできるだけ早く交渉が行われることをめざし、「能動的かつ緊急に取り組む」と強調。機能不全が続くWTOの改革も「建設的な議論を行うことを約束」すると明記した。

 日本からは梶山弘志経済産業相らが出席。経産省によると、梶山氏は「危機に柔軟に対応できるサプライチェーンの構築を進め、地域経済統合の深化を図るべき」だと発言。また、日本が提唱してきた「信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)」構想の実現が必要だと訴えたという。(新宅あゆみ)