「時計の針を戻した」 アイヌ差別表現で日テレ社長謝罪

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芳垣文子
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 「アイヌ民族への正しい理解に水を差し、時計の針を戻してしまった」。日本テレビの情報番組「スッキリ」で3月、アイヌ民族を傷つける不適切な表現があった問題で、同社の小杉善信社長が6日、札幌市内で開かれた北海道アイヌ協会の定例総会に出席し、謝罪の言葉を述べた。原因などを検証する番組の準備を進めていることを明らかにした。

 総会の冒頭で、小杉社長が同社担当者らと壇上に立ち、「アイヌ民族のみなさまを深く傷つける、不適切で差別的な表現を放送したことについて、深くおわび申し上げます。放送した言葉が直接的な差別表現であることの認識が恥ずかしながら欠如していた」と陳謝し、頭を下げた。

 さらに、「一昨年のアイヌ施策推進法など、アイヌ民族の地位向上と正しい理解がようやく進み始めたさなかに、私たちの放送が水を差し、時計の針を元に戻してしまったことについて責任を痛感している」と述べた。

 小杉社長は「この問題を社内でしっかり検証し、結果を放送する準備を進めている」と明らかにした。再発防止策については、「スッキリ」では複数のプロデューサーが客観的な視点で内容をチェックするとした。また、他の生放送の情報番組でも、できるかぎり制作担当者以外が事前にチェックするという。

 同社は再発防止の一環として、全社員を対象に、北海道大学の研究者を講師に招き、アイヌ民族の文化や歴史を学ぶ研修を実施したという。

 総会のあと、北海道アイヌ協会の大川勝理事長は「再発防止策を着実に実行し、長期的に適切な対応をしていただきたい。正しいアイヌの歴史や文化について放送されるよう、協力していきたい」と述べた。参加者の男性は「真摯(しんし)に向き合っていることが理解できた。発言どおり実行していただければと思う」と話した。

 この問題は、今年3月12日…

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