G7「法人税率15%以上」で合意 コロナ禍が後押し 

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吉田貴司、ロンドン=和気真也、ワシントン=青山直篤
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 多国籍企業の「課税逃れ」を防ぐ国際課税の新ルールをめぐる協議は、主要7カ国(G7)が5日閉幕の財務相会合で主要な論点で合意し、大きく進展した。課税強化に向け、各国の背中を押したのは、コロナ禍による財政悪化や格差の拡大だった。ただ、G7以外の関係国の出方次第では、目標の7月合意に向けた交渉が難航する可能性もある。

 G7は4、5日にあった財務相会合で、新ルールの2本柱の一つである国際的な法人税の最低税率を15%以上にすることで一致。もう一つの「デジタル課税」については、巨大IT企業などが物理的な拠点を置いていなくても、サービスの利用者がいる国なら、利益の一部に課税できるようにすることで合意した。

 「今回の歴史的な合意は多国間協調の成功を示すものだ」。イエレン米財務長官は会合後の記者会見でそう強調。議長国のスナック英財務相も「企業が適切な場所で適切な納税をする公平さが肝心で、英国の納税者への大きな贈り物だ」と成果を誇った。

 新ルールの議論を実際にしている経済協力開発機構(OECD)のマティアス・コールマン事務総長も5日、「国際税制改革に必要な世界の合意形成に向けた画期的な一歩だ」と評価した。

 日本政府関係者によると、会合後に出す共同声明に最低税率などの数値を盛り込むことへの異論はなかったといい、「もし入れなかったら逆にG7としてのメッセージが弱まってしまうという考えでまとまった」と明かした。

 議論が急に進んだ背景には…

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