「星野流」受け継ぐ阪神・矢野監督 腹心が語る共通項

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伊藤雅哉
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 プロ野球阪神は現在、2位に3・5ゲーム差でセ・リーグ首位を走る。ここまで印象に残るのは、矢野燿大(あきひろ)監督(52)の「選手が意気に感じるような采配」だ。ミスした選手にあえてチャンスを与え、奮起を促す姿は恩師の故星野仙一さんを思い出させる。けが人が増え、交流戦はここまで5勝7敗。今こそ手腕が試される時だ。

 今年の矢野采配には「星野流」が見て取れる。ミスしても使う。2軍から上げたらすぐに使う。選手をその気にさせる起用法が、若返ったチームとかみ合っている。

 例えば大物新人の佐藤輝明(近大)。4月23日のDeNA戦の五回1死満塁で右前安打を後逸した。その時点で打率も2割台前半だったが、「失敗を生かせ」と翌日もスタメンで送り出すと、佐藤輝は3安打4打点と爆発した。

 同じ新人で、5月29日の西武戦で敗戦に直結する痛恨のバント失敗をした中野拓夢(三菱自動車岡崎)もそう。「失敗はあるから思い切ってやれ」と背中を押すと、翌日に汚名返上の3安打を放った。

星野さんの愛弟子・井上一樹ヘッド

 「矢野監督の中に、星野さんのイズムが脈々と流れているのは間違いない」。そう語るのは井上一樹ヘッドコーチ(49)だ。監督とヘッドは20代前半の頃、中日の同僚で、指揮を執ったのが星野さんだった。

 井上ヘッドが「星野監督」を解説する。「めちゃくちゃ厳しい半面、けっこう情に流されてきたのも星野さん。僕もすごい三振をしてしまった次に必ずチャンスをもらった」。矢野監督が「リュウ(梅野隆太郎)」「(藤浪)晋太郎」など選手を下の名前で呼ぶのも星野さんと同じだ。

 強烈なカリスマ性のあった星野さんと、選手とともに喜び合うスタイルの矢野監督では表現方法は違う。時代も異なる。それでも相通じるところはある。

■若手投手、初勝利続々…

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