笹生選手のキャップに刻まれた「刀」 切っ先は自らに

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石川春菜
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 ゴルフの全米女子オープン選手権で初優勝した19歳の笹生優花選手。プレー中にかぶっていたキャップのつばには、オレンジ色の「刀」の文字が目立っていた。スポンサーの日本刀専門店・銀座長州屋(東京都中央区)のマークだ。笹生選手と日本刀専門店にどんな縁があるのか。深海信彦社長(75)に聞いた。

 7日午前、銀座の本社を訪ねた。深海社長は「初めて会ったときから『いつか世界クラスで優勝する』と思っていたが、それが今年とは」と喜んでいた。

 このオフ、笹生選手は練習がうまくいかない様子だったという。だがシーズンに入ると、試合の中でみるみる力を伸ばした、と深海社長は感じた。今大会も序盤の苦しみをはね返しての快挙に「試合中の精神力がすごい」とたたえる。

 自身もゴルフをプレーする深海社長。ゴルフ関係者を通じて笹生選手と知り合ったのは、2019年12月。プロ1年目の翌20年2月からスポンサー契約を結んでいる。

 初めてスイングを見たとき、安定して、何度も同じスイングで球を遠くに飛ばすことができることに、付け焼き刃ではない実力を見た。「素直で明るく、細かいことにはこだわらない」という性格や、ゴルフ一筋に真剣に取り組むところにも人間としての魅力を感じたという。

 刀好きの顧客にゴルフ好きはなかなかいない。宣伝にはつながりにくいとも考えられる。それでも、フィリピンで育った笹生選手が日本での練習環境に困っていた事情もあり、初めてゴルフ選手とスポンサー契約を結ぶことを決めた。笹生選手の父正和さんが日本刀好きで店によく通っていたことも分かり、「ご縁」と感じた。

「敵ではなく、自らに」

 「刀」の文字には、「一打一…

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