第3回89歳アニメ脚本家、「進撃」最終回に感じたペシミズム

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構成・黒田健朗
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 1960年代の「エイトマン」「鉄腕アトム」から最近の「名探偵コナン」まで、アニメの脚本を多数書いてきた辻真先さん(89)は人気漫画「進撃の巨人」(諫山創さん作)のストーリー展開について「驚天動地」と舌を巻く。「壮大なペシミズム(悲観主義)を感じる」とも。11年半の長期連載を終え、9日に最終34巻が発売されたのを機に、作品を読み解いてもらった。(物語の展開に触れる部分があります。ネタバレ注意です)

つじ・まさき 1932年生まれ。「エイトマン」「鉄腕アトム」「サザエさん」「デビルマン」「名探偵コナン」など多数のアニメ脚本を執筆。推理作家としても活躍し、「たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説」(東京創元社)は「このミステリーがすごい! 2021年版」国内編第1位。

 ある程度長い漫画の原作も書いたことがありますので、つい作り手の側から読んでしまいます。「巨人の謎」をちらつかせながら、読者を引っ張っていくエネルギーとパワーを感じました。その手には乗らないよと思いながら読んでいた私のようなすれっからしな読者も、乗らされてしまった(笑)。

 頭の方は「キングコング」が暴れ込んできたという話ですが、のちにキングコングも人間側だったとわかります。ここがそれまでのモンスター物と線が引かれているところで、驚天動地でした。読み始めたとき、タイトルを不思議に思っていたんです。「巨人の進撃」とする方が熟している。ですが読み進めると、「進撃の巨人」は固有名詞だとわかる。ということは、序盤からその構想はあったんでしょう。参りました。

 アクションも素晴らしい。主…

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