廃棄物で米軍通行妨げた疑い 捜索に「行き過ぎ」の声も

寺本大蔵
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 沖縄県の米軍北部訓練場(東村など)のメインゲート前で米軍車両や軍関係者らの通行を妨げたとして、沖縄県警は4日、チョウ類研究者の宮城秋乃さん(42)の自宅を威力業務妨害の疑いで家宅捜索し、パソコンや携帯電話を押収した。関係者への取材でわかった。

 宮城さんは、貴重な自然が残る沖縄本島北部の森で調査研究を続ける。そのかたわら、2016年に過半が返還された訓練場跡地で空包や空き缶など米軍の廃棄物を発見し、通報してきた。

 関係者によると、家宅捜索の容疑は、こうして発見した廃棄物の一部を、4月7日にゲート前の基地境界線内に置き、米軍関係車両を約50分間通行できなくしたというもの。

 宮城さんは取材に「廃棄物への抗議行動。(捜索は)納得がいかない」と話した。また「返還地で火薬入りの弾薬を見つけて県警に通報した際には、職務であるはずなのに回収しなかった。一方、廃棄物に抗議活動する市民に対して家宅捜索まですることに矛盾を感じる」と訴えた。

 沖縄弁護士会所属の加藤裕弁護士は「威力業務妨害で家宅捜索するのは行き過ぎた捜査で、表現の自由やプライバシーの侵害だ。県警は行為を口実にして宮城さんの活動を調べようとしているのでないか」と指摘している。

 沖縄県警は朝日新聞の取材に「捜査はしているが、家宅捜索したかについては、プライバシーの問題があるので、お答えは差し控える」とコメントした。(寺本大蔵)