岡山の「空飛ぶ車」が初飛行 瀬戸内の流れ変化に期待

小沢邦男
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 岡山県倉敷市の経営者ら有志が立ち上げた「空飛ぶクルマ」プロジェクトが進み、初めての試験飛行が4日、笠岡市の笠岡ふれあい空港であった。ビジネスや災害時などの利用を想定し、瀬戸内の離島や高梁川流域の過疎地域へ人やモノを運ぶプロジェクトだ。

 空飛ぶクルマは全長5・6メートル、高さ1・7メートル、重さ約400キロで、最大積載量は220キロ。地上から無線で操縦し、見た目はドローンとよく似ているが、航空法上は航空機に位置づけられる。

 最高時速は130キロ。1回の充電で35キロ(21分)飛行できる。企業や個人が設立した一般社団法人「MASC」が昨年7月、中国・イーハン社製の機体を約3千万円で購入した。

 試験飛行は同社の技術者を迎えて5月から準備を始めた。4日は強い雨となったが、8本の腕の先についたプロペラが回るとスッと地上30メートルまで上昇。約5分、旋回しながら約550メートルを安定して飛行した。

 空飛ぶクルマは欧米や中国で実用化に向けた開発競争が進み、日本でも機体開発などを後押ししようと法整備が進む。MASCは今後、操縦者の育成や試験飛行を重ねて2025年の大阪万博での発表を目指す。

 MASCは倉敷市内の54の企業や個人で構成。桐野宏司理事長(瀬戸内エンジニアリング会長)は「実用化すれば、瀬戸内海と高梁川流域の人とモノの流れが変わる。ビジネスや観光、防災などで役立てて倉敷を元気づけたい」と語った。(小沢邦男)