笹生優花と松山英樹 2人のアイアンは同じ町で作られた

伊藤周
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 「国産ゴルフアイアン製造の発祥地」、市川町にまた吉報が届いた。ゴルフメジャー大会のひとつ、全米女子オープン選手権で笹生優花選手(19)が優勝。笹生選手のアイアンヘッドを製造している同町の三浦技研は、史上最年少での快挙を「すごい」と喜んだ。

 同社は1977年創業。職人がクラブを使う人の要望に応じてそれぞれのスイング、ゴルフ場の芝や砂の状況に適したクラブヘッドを手作りしている。過去にもOEM(相手先ブランドによる生産)でメーカーに提供したクラブを、世界のトッププロが使用して何度も優勝を重ねているという。創業者の三浦勝弘会長(78)は今も現場に立ち続けており、笹生選手のアイアンヘッド調整も自ら手がけた。

 笹生選手が同社と契約したのは、プロになったばかりの2020年5月。自分に合うクラブを探していた笹生選手が、知人に同社を紹介してもらったのが縁で、同社でも将来性を認めての契約だった。

 クラブは市販のモデルだが、笹生選手のスイングスピードや球の弾道などを測定し、プレースタイルに合わせヘッドの形を微妙に変えて調整。この年の夏、いきなり日本のツアーで2勝をあげた。

 同社を2回ほど訪れたことがあるという笹生選手について、「年始のあいさつなども欠かさず、礼儀正しい選手。こんなに早くメジャー大会を制するとは」と担当者。

 三浦会長も「すごいことをやってくれた。言葉にもならないほど喜んでいます」と話す。この日はお祝いの電話が相次いだという。

 笹生選手のスイングを「力強く、安定感があった」と絶賛し、「選ばれた以上は選手が使いやすいものを作り続けなければ。ずっとこのレベルの選手でいてほしい」と気を引き締める。

 ゴルフ関連産業の盛んな同町では、アマチュア時代に「シモサキゴルフ」のウェッジアイアンを使っていた松山英樹選手が今年4月、男子のメジャー大会、マスターズ・トーナメントで優勝したばかりだった。(伊藤周)