繁忙期の人材派遣、五木に協同組合 村内9事業者が加入

村上伸一
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 【熊本】人口減少が進む過疎地の事業所が必要な労働者を確保するため、国が設けた新制度を利用した協同組合が4日、熊本県五木村で発足した。村内の9事業者が加入し、それぞれの繁忙期に労働者を派遣してもらい、人手不足の解消を目指す。県の認定を正式に受ければ、県内第1号となる。

 発足したのは「五木村複業協同組合」。総務省が昨年6月に設けた「特定地域づくり事業協同組合制度」により、労働者を雇用し、組合員(事業者)が必要とする時期に派遣する。運営費の半分は組合員が負担し、残る半分は国と村が出す。村によると、全国ではほかに十数団体が設立されている。

 村の人口は県内最小の約千人、高齢化率は県内トップを争う49・1%。村内の事業所からは「繁忙期に人手が見つからない」「人手はほしいが、通年雇用するほどの業務量はない」「村内に求職中の若者がいない」との声が出ていた。

 五木村複業協同組合の9事業者は、飲食業、農林業、みそ製造業、宿泊業、土木工事業、運送業など。雇用する労働者は当面3人を予定。5~11月の農繁期には農作業、3~5月と8~11月の観光シーズンには民宿や飲食店、12~2月の閑散期には製造所などで働く。通年雇用により収入が安定し、村への移住者の増加を促したいという。

 4日夜にあった創立総会では、飲食業「日添(ひぞえ)」の日野正基代表取締役(34)が初代理事長に選任された。日野さんは記者団に「事業所のみなさんにいい人材を見つけてもらい、地域おこしに貢献したい」と語った。木下丈二村長はあいさつで「希望の光だ。村をリードするような協同組合になってほしい」と期待を示した。(村上伸一)