元徴用工訴訟、地裁で異なる判断 「却下は妥当」専門家

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鈴木拓也、神谷毅=ソウル、大部俊哉
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 元徴用工訴訟をめぐり、ソウル中央地裁は7日、元徴用工の遺族ら原告の訴えを却下した。日本企業に賠償を命じた2018年の大法院(最高裁)の判決とは異なる判断で、歴史問題で悪化する日韓関係への影響が注目される。

 異なる判決となったのは、原告らの賠償請求権が、1965年の日韓請求権協定の対象になるかどうかの判断の違いからだ。

日韓請求権協定

 1965年の日韓国交正常化に伴い、締結された。日本が経済協力資金として韓国に無償3億ドル、有償2億ドルを供与することで、両国の間で請求権の問題は「完全かつ最終的に解決されたと確認する」とした。韓国では2005年、当時の盧武鉉(ノムヒョン)政権が「解決された」とする対象に、元慰安婦や在韓被爆者らへの補償問題は含まれないとした一方、元徴用工問題は含まれるとの立場を示した。

 大法院判決は、日本の韓国併合が国際法上、違法だったとの前提に立つ。日本の工場などへの強制的な動員は、「日本による朝鮮半島の違法な植民地支配や、侵略戦争の遂行と結びついた日本企業の反人道的な違法行為」だったと指摘。慰謝料請求権は協定の対象外として、日本企業に賠償を命じた。

 一方、ソウル中央地裁は7日の判決に「請求権協定には、強制動員被害者の損害賠償請求権も含まれる」と明記した。原告らの請求権も、協定で「完全かつ最終的に解決されたとみるのが相当だ」とした。

 地裁判決は、日韓両国が日本…

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