サッカー五輪代表、軸の6人は見えた(中西哲生コラム)

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 サッカー日本五輪代表は12日にジャマイカと対戦します。6―0で勝利した5日のガーナ戦で、オーバーエージ(OA)が加わった形でのチームの輪郭が、少しずつ見えてきました。

 日本五輪代表のガーナ戦前の状況は難しいものでした。新型コロナウイルスの影響でジャマイカ戦が中止になったフル代表との試合が急きょ組まれました。本来は、練習していた千葉から、ガーナ戦が行われる福岡に直接移動すれば済んだのですが、フル代表と対戦するために札幌に飛び、長距離移動を強いられることになったのです。さらに、試合前日の4日は、悪天候で北海道の空港で足止めに。いったん札幌ドームに戻って調整し、夜に福岡入りする強行軍でした。

 その一方で、ガーナ戦は東京五輪のグループリーグ初戦で南アフリカと対戦することから設定された試合で、本番を見据えると重要な試合でした。ガーナは、移動やモチベーションの面で100%の状態ではなかったかもしれません。ただ、コロナ禍でマッチメイク自体が難しい中、東京五輪予選アフリカ4位のチームを呼べたことはポジティブに考えて良いでしょう。

 スターティングメンバーには、吉田麻也酒井宏樹遠藤航のOA3人が名を連ねました。3人とも過去の五輪を経験しています。吉田は、グループリーグ3連敗に終わった北京五輪(2008年)と、主将として臨んで3位決定戦で韓国に敗れ、悔しい4位に終わった12年のロンドン五輪に出場しています。酒井もロンドン五輪のメンバーです。そして、遠藤は1勝1敗1分けでグループリーグで敗退したリオデジャネイロ五輪(16年)の代表メンバーで、主将でもありました。

 五輪は特殊です。準決勝まで試合間隔が中2日と短く、立て直す期間がありません。となると、初戦とともに、各試合の入り方が非常に重要となります。3人は自らの経験から、ガーナ戦で試合前から五輪世代の選手たちをうまくメンタルコントロールしていました。3人のパフォーマンスもすばらしく、前半32分までにチームは2点を奪いました。もともとこの五輪世代は、攻撃陣のタレントが豊富です。そこに守備的な選手であるOAの3人が加わったことで、チームとしての安定感、そして攻撃陣にいい影響が表れました。

 攻撃の中心は堂安律と久保建…

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