空襲被害者、首相との面談要望「時間がない」

津田六平
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 戦時中の空襲で被害を受けた民間人への救済を求めている全国空襲被害者連絡協議会(全国空襲連)は8日、今国会での救済法成立を目指し、菅義偉首相との面談を求める要望書を河村建夫官房長官に手渡した。

 全国空襲連は、空襲被害者救済法の成立を求めて2010年に結成された。全国に散らばる空襲被害者らで構成され、現在の会員は約450人。当事者は多くが80~90代で、残された時間は限られている。

 河村氏が会長を務める超党派の国会議員連盟(空襲議連)は昨年、救済法案をまとめている。身体障害や精神疾患などを負った存命の被害者に1人50万円を給付し、国の責任で実態調査と追悼を行うことが柱だ。

 空襲議連は今国会での成立を目指してきたが、法案提出に至っていない。救済法が成立すると、他の戦争被害者に対する補償拡大につながるとの懸念が与党内にあるという。

 8日に東京・永田町で開かれた全国空襲連の集会に参加した河村氏は、菅首相との面談について「実現すべく最大の努力をしたい」と応じた。一方で、今月16日とされる会期末が迫っていることから、「今国会の日程的に、法案を提出、成立させるまでの時間がないという感じになっている」とも述べた。

 太平洋戦争中、多くの国民が空襲などの被害を受けたが、国は軍人・軍属ではない人へは援護策を講じてこなかった。6歳のときに空襲で左足を失った安野輝子さんはオンラインで集会に参加し、「今国会で救済法を成立させてください。私たちには時間がありません」と訴えた。(津田六平)