「五輪に観客」強気の政府 ワクチン接種拡大で勢いづく

有料会員記事

小野太郎、照屋健
[PR]

 今夏の東京五輪パラリンピックで、政府や大会関係者の間で「有観客で開催」との主張が勢いを増している。新型コロナへの懸念から「無観客」との見方もあったが、ワクチン接種への期待感が膨らみ強気に転じつつある。政府は緊急事態宣言の期限となる20日ごろに、観客のあり方について判断する見通しだ。

 五輪の開会式まで2カ月を切り、政府や大会関係者からは有観客を前提にしたような発言が相次ぐ。

 大会組織委員会の橋本聖子会長は8日の理事会で、観客のあり方について「政府や東京都と連携し、6月中に方針を公表する」と説明。コロナ禍のもと有観客の試合を重ねるJリーグを参考にする考えを示した。菅義偉首相緊急事態宣言の延長を決めた5月28日の記者会見で、プロ野球などを例に「感染拡大防止措置をした上で行っていることも事実だ。そうした中で対応することはできる」と、有観客に意欲をみせた。

 コロナ禍を懸念する世論をよそに、菅政権は五輪実現に突き進む。観客数についても、最近は「観客ゼロでは選手は力が出ない。無観客はない」(官邸幹部)などと、有観客を前提にした議論が交わされている。

 わずか1カ月ほど前には、政権内にも「無観客」を受け入れざるを得ないとの空気があった。橋本氏は4月28日、「無観客の覚悟は持っている」と発言。その3日前の25日には東京などに緊急事態宣言が出され、官邸幹部も「『これだけ我慢して生活しているのに五輪かよ』、という気持ちが国民に広がっている」と、五輪への逆風を前に弱音を漏らしていた。

「職域接種が始まれば」強気の言葉

 だが、4月下旬からの緊急事…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。