ペルー大統領選、急進左派リード フジモリ氏は不正主張

サンパウロ=岡田玄
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 南米のペルーで6日に投票された大統領選は、8日も開票作業が続いた。小学校教員で組合活動家の急進左派ペドロ・カスティジョ氏(51)がわずかの差でリードし、アルベルト・フジモリ元大統領の長女で野党党首の中道右派ケイコ・フジモリ氏(46)が追う。ケイコ陣営はカスティジョ陣営による不正行為があったと主張しているが、具体的な証拠は示していない。

 選管発表によると、開票率96・43%の時点で、カスティジョ氏が50・29%を得票したのに対し、ケイコ氏は49・71%。差は10万票ほどだ。序盤はケイコ氏が5ポイントほどリードしていたが、農村部など地方の開票が進むにつれてカスティジョ氏が追い上げた。開票率94%前後でカスティジョ氏が逆転し、少しずつ差を広げている。

 ただ、国外に住むペルー人約99万人分についてはまだ集計や開票が一部しか進んでいない。外国居住者はケイコ氏支持の傾向が強いため、国外の投票率次第では票差が縮まったり、再びケイコ氏が逆転したりする可能性もある。

 接戦が続く中、ケイコ氏陣営は7日夜、「カスティジョ氏の陣営による、民意を損なおうとする不正がある」と告発した。具体的な証拠は示さず、SNSで不正を撮影した動画などがあればハッシュタグを付けて共有してほしいとし、「不正を糾弾しよう」と訴えた。また、副大統領候補がテレビの報道番組に出演し、開票された集計に異議申し立てを行っているとして、「現在の開票結果は統計的にありえない数字だ」とした。

 これに対し、SNS上では、カスティジョ氏の支持者が選挙と関係のないK―POPの動画にケイコ氏陣営が呼びかけたハッシュタグを付けて投稿するなどして対抗している。現地のテレビ中継によると、カスティジョ氏の支持者らは陣営の選挙事務所前に集まり、「団結した民衆は決して打ち負かされない」とかけ声をかけていた。

 カスティジョ氏は7日夜、リマ市内で支持者を前に「我々は人々の意思を尊重しなければならない。私はそれをする最初の人間になるだろう。国民だけが国民を救う」と短い演説をしたが、勝敗については言及しなかった。(サンパウロ=岡田玄)