マクロン大統領、ほおを平手打ちされる 肝いりの視察中

パリ=疋田多揚
[PR]

 フランスのマクロン大統領が8日昼ごろ、仏南東部で地方視察中に、住民とみられる男にほおを平手打ちされた。男はその場で当局に取り押さえられた。仏大統領府によると、マクロン氏はそのまま視察を続けたという。

 SNS上に投稿された動画では、ワイシャツ姿のマクロン氏が、屋外で柵越しに視察の様子を見守る住民らに話しかけようと、柵に近づいた。マクロン氏の正面にいた男の手を握り、会話を始めようとしたところ、男に右手でいきなり左ほおを殴られた。AFP通信によると、男は「マクロン主義、打倒」などと叫んでいたという。仏大統領府は動画が本物だと認めた。

 マクロン氏は当日、ワインで有名な仏南東部タンレルミタージュ村を訪問。仏メディアによると、ホテルの接客などを学ぶ職業高校の視察を終え、次の視察場所へ向かうため、車に乗り込むところだった。

 マクロン氏は来年4月に控える大統領選をにらみ、今月2日に足かけ2カ月の地方行脚を開始。コロナ後の課題を探り、住民とやりとりする気さくなイメージを広める狙いだった。医師の診察になぞらえて「(国の)脈を取る」と意気込んだ肝いりの視察で、この日が2回目の訪問だった。(パリ=疋田多揚)