米、半導体育成に5兆円超の補助金 上院で法案通過

ワシントン=青山直篤、園田耕司
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 米上院は8日、中国との競争を掲げ、半導体産業の国内育成を図る「米技術革新・競争法案」を可決した。下院の審議が残るものの、超党派での立法に向けためどが立った。半導体産業の軍事上の必要性も重視し、520億ドル(5・7兆円)の補助金を充てる。人権問題などで対中圧力を強める「戦略的競争法案」も取り込んだ内容で、中国との中長期の対立に備える。

 米議会は1月に成立させた国防権限法で、商務省の補助金や国防総省が主導する研究開発を通じ、半導体生産を強化する方針を盛り込んだ。今回の法案は、これに対して実際に予算を充てるもので、与野党の対立の激しい米議会で、超党派の賛成多数で通過した。

 バイデン大統領は「超党派の努力に勇気づけられた」との声明を出した。米政権は8日、半導体などの供給網の強化策も発表。政府主導の産業政策で半導体の研究開発や国内生産を進め、日本など同盟国との連携も強めて調達の安定化を図る方針を打ち出した。

 今回の法案に取り込まれた「戦略的競争法案」では、来年2月の北京冬季五輪をめぐり、米政府当局者が参加しない「外交的ボイコット」の実施も求めている。(ワシントン=青山直篤、園田耕司