石綿基金法が成立 企業の補償金負担、国は調整に消極的

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野口陽
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 建設資材のアスベスト(石綿)による健康被害をめぐり、訴訟を起こしていない被害者に補償するための基金を創設する法案が9日、参院本会議で可決・成立した。補償金の支払いは来年度に始まる見込みだ。国を相手取った一連の訴訟も和解へ進み、国による被害者補償が本格化する。ただ被害者があわせて補償を求めてきた建材メーカーは基金への拠出に消極的で、国も調整に及び腰。打開の見通しは全く立たない。

 「前例のない大きな成果を勝ち取ることができた」。法成立を受け、原告団の小野寺利孝弁護士は9日開いた記者会見で話した。

 法律は全党・全会派が賛同した議員立法。5月の最高裁判決で国の責任が認められたことを受け、高齢化が進む被害者に迅速な補償を図ろうと審議が急ピッチで進んできた。国は被害者の病状に応じ、最大1300万円を支払う。

 今後の焦点は、建材メーカーによる補償をどう実現するかだ。アスベストは大半が建材として利用されてきたことから、被害者は国とあわせて建材を製造したメーカーの責任も問うてきた。法律ではメーカーの補償のあり方について国が検討するとした。

 建材メーカーは現在国内に約…

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