コロナ禍で困窮、受診控えの死亡8件 昨年、民医連調査

新型コロナウイルス

石川友恵
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 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で経済的に困窮し、治療を中断したり、受診を控えたりして死亡に至った事例が2020年は8件あった、との調査結果を全日本民主医療機関連合会(民医連)が9日、公表した。コロナ禍で非正規雇用の人らの生活が困窮し、重症化や手遅れになる事態が起きているという。

 調査は民医連に加盟する病院など全国706事業所を対象に実施。経済的な理由で受診が遅れ、死亡に至った事例は20年全体で40件で、前年からは11件減った。このうち新型コロナの影響で職を失ったり収入が減ったりしたことを理由にしたものが8件あった。ソーシャルワーカーの報告などをうけて判断したという。

 全体の40人のうち、男性が72%を占め、年齢層は60代以上が78%だった。また、65歳未満の人の雇用形態をみると、非正規が22%、無職が67%だった。国民保険料の滞納などによる「無保険」状態の人は27%だった。

 死因はがんが62%を占めた。コロナ禍が理由となった事例では、自覚症状がありながらも受診ができず、ようやく受診した時にはすでに末期がんの状態だった人も複数いたという。

 民医連は、医療費の窓口負担額が受診するまで分からず、困窮者にとっては受診が不安になっていると指摘。無保険状態の人をつくらないことや、医療機関が無料か低額で医療を提供する「無料低額診療事業」の周知が必要としている。(石川友恵)

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