沖縄のヘリ不時着 同型機の飛行中止要請、米軍は拒否
沖縄県うるま市の津堅(つけん)島に米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)所属の多用途ヘリUH1Yが深夜に不時着した事故で、県は9日、事故原因が究明されるまで同型機の飛行を中止するよう米軍に要請した。県によると、米軍は「同型機にかかる問題ではない」として拒否した。
米海兵隊キャンプ瑞慶覧(北中城村など)で、オーウェンズ政務外交部長に面会し、抗議した金城賢・県知事公室長によると、米側は「住民に不安を与えたことにおわびを申し上げたい」と事故について謝罪。原因は、エンジンの回転数に関係するセンサーに問題があった、と説明した。一方で「訓練中止という考えはない」と答えた。
同型機の飛行中止に米軍が応じなかったことについて、金城氏は報道陣に「(事故機に)トラブルが生じたのであれば、同型機についても再度点検する必要がある」と述べた。
また、事故は2日午後11時ごろに発生。県側は、深夜早朝の飛行を制限する日米の騒音防止協定がないがしろにされているとも指摘した。これに対し、オーウェンズ氏は「日米間の合意に沿ってしっかりと対応している」などと述べたという。
普天間飛行場所属のヘリや航空機の不時着や墜落が、県内で繰り返されている。金城氏は報道陣に「整備点検をしていると言っても(事故は)現実に起きている。強く再発防止、原因究明を求めていく必要がある」と語った。(光墨祥吾)
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