秋田の聖火リレー2日目、県北部を巡る

加賀谷直人、高橋杏璃
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 秋田県内2日目となる東京五輪パラリンピック聖火リレーは9日、全行程を終えた。朝に潟上市を出発した聖火は、県北部などを巡って鹿角市に到着した。

 能代市の第1走者は、元プロ野球選手の山田久志さん(72)が務めた。市総合体育館を出発し、次の走者に聖火をつないだ山田さんは「走り足りないね。もう500メートルはいけた、というくらいの気持ちで走りました」と話した。一方、五輪開催への意見を報道陣に問われると、「アスリートの一人としては開催できるに越したことはないが、一個人としては開催していいものなのか、自分の中でも解決できない。非常に複雑な心境でいる」と語った。

 続く大館市では15人の走者が聖火をつないだ。午後5時すぎ、観光交流施設「秋田犬の里」にゴールした。

 第1走者は大館市出身で元冬季パラリンピックアルペン選手の佐々木如美(なおみ)さん(47)。左手に障害がある佐々木さんは、2002年のソルトレーク大会の大回転で4位になった。4年後のトリノ大会でも代表選手に選ばれた。

 10年前、10万人に1人という難病を発症した。聖火リレーが1年延期になり、走れる状態なのか不安もあったが、10年間支えてくれた医療関係者や家族、友人への感謝を胸に、「障害者のみなさんの将来の夢や希望の道しるべになりたい」という思いで、笑顔で走りきった。

 終了後、佐々木さんは「聖火の炎の熱さとぱちぱちという音のなか、友人、知人が名前を呼んでくれた。発症から10年たつが前向きに再スタートを切りたい」と話した。

 10日から青森県に引き継がれる。新型コロナの感染拡大を踏まえ、1日目の全行程と2日目の一部区間は公道の走行が中止、青森市で代替イベントが行われる。(加賀谷直人、高橋杏璃)