維持困難路線の自治体負担、協議に意欲 JR北社長

佐藤亜季
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 北海道議会の地方路線問題調査特別委員会は9日、JR北海道の島田修社長を参考人として招致した。経営悪化に苦しむJR北に対し、国は2021年度から3年間で計1302億円の支援を決め、道も観光列車の無償貸し付けを実施する。JR北は再建に向け、特に維持が厳しい8線区の地元自治体との費用負担を巡る議論を本格化させる。島田社長は「地域のみなさまと一体となって利用促進に取り組んでいきたい。中期経営計画終了の3年間で維持できる仕組みの構築に全力をあげる」と述べた。

 参考人招致は、国や道の経営支援決定を受け、JR北の経営再建策を問うために実施された。委員会では地方路線維持を不安視する質疑が相次いだ。JRは「単独では維持困難」としている10路線13線区(1237・2キロ)のうち、宗谷線・名寄―稚内や石北線・新旭川―網走、根室線・釧路―根室など8線区では、自治体に維持費用負担を求めている。島田社長は「中期経営計画が終了する2023年度までに一定の合意形成なされるよう、全力で取り組む」と述べた。

 また、廃止・バス転換の方針を決めた5線区のうち、留萌線(深川―留萌)と根室線の富良野―新得の2線区では自治体との協議が続いている。島田社長は「バス転換に早期に合意いただけるよう全力で取り組む」とした。

 委員会前日の8日には、函館線で7日深夜に保線作業車のブレーキが利かなくなり、想定を大きく上回る速度で走り続けるトラブルが発生した。島田社長は「経営方針の基本である安全最優先の取り組みを続けているが、逸走するという大変重大な事象を発生させた。原因究明のうえ、しっかりした再発防止策を構築していく」と述べた。(佐藤亜季)