脱炭素など4分野重視、財政目標見直しに含み 骨太原案

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古賀大己
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 政府は9日の経済財政諮問会議で、今年の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」の原案を公表した。グリーン(脱炭素)、デジタル化、地方創生、子育て支援の4分野に予算を重点配分する方針を明記。2025年度に国と地方の基礎的財政収支プライマリーバランス=PB)の黒字化をめざす財政再建目標は、今年度内にコロナ禍の影響を踏まえて検証するとし、目標時期の見直しに含みを持たせた。

 骨太の方針は、政府の経済財政運営や来年度予算案の基本となる。昨年9月に発足した菅政権としては初めての方針で、与党などとの調整を経て、6月中旬に閣議決定する予定だ。

 原案によると、重点4分野のうち、政権がめざす脱炭素化に向けては、2兆円規模の基金や優遇税制などで企業の投資を後押し。炭素を出さない電気自動車燃料電池車の普及を進める。再生可能エネルギーの主力電源化にも「最優先の原則」で取り組むとした。

 デジタル化では、9月に発足するデジタル庁を中心に行政手続きのオンライン化を5年以内に進める一方、マイナンバーカードの健康保険証や運転免許証との一体化などでカードの普及を加速させるとした。

 子育て支援では、児童手当などの既存の施策を総点検し、具体的な評価指標を定めた「包括的な政策パッケージ」を年内につくるとした。与党内で浮上する「子ども庁」については、子どもの問題に対応する行政組織を創設するため、「早急に検討に着手する」と記すにとどめた。

 地方関連では、都市との賃金格差を埋めるため、菅首相がこだわる最低賃金の引き上げについて、「より早期に全国加重平均1千円とすることを目指し、本年の引き上げに取り組む」と書き込んだ。

 財政再建については、25年度のPB黒字化をめざす目標を「堅持する」と記し、22~24年度も、社会保障費の伸びをその年の高齢化による範囲におさえるなどの歳出抑制を続けるとした。しかし、目標については、コロナ禍による経済や財政への影響を今年度内に検証し、その結果を踏まえて「目標年度を再確認する」としている。巨額のコロナ対策で財政悪化は加速しており、検証の結果次第では、目標時期が先送りされる可能性もある。(古賀大己)

骨太の方針」原案の主なポイント

〈グリーン〉…

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