院内感染、届いた批判 悔し涙の医師を救った寄せ書き

有料会員記事新型コロナウイルス

張春穎
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 「地域のヒーロー」「笑顔を守ってくれてありがとう」――。昨年2月から新型コロナウイルスの医療現場で身を削って働いている医師のもとに、地元の中学生によるこんな寄せ書きが届いた。贈り主は、院内感染で悔し涙を流した医師の存在を知ってペンをとった子どもたち。医師はすぐに返事を書いた。

     ◇

 5月中旬、群馬県沼田市の山間部にある沼田市立利根中学校(群馬県沼田市利根町追貝、田村学校長、生徒53人)の3年生が熱心に新聞記事を読んでいた。利根中央病院(沼田市沼須町)の鈴木諭医師(41)が昨年2月から感染者が相次いだクルーズ船ダイヤモンド・プリンセスで治療にあたったことや同県伊勢崎市から患者を受け入れて院内感染が発生し、地域で初めての感染者を出して悔し涙を流したことなどが紹介されていた。

 生徒たちは、衝撃を受けた。院内感染が発生した時に、「なぜ受け入れた」「沼田を汚した」と批判され、鈴木医師が悔し涙で眠れなかったこと。それでもこの1年数カ月、帰宅せずにPCR検査などを続けていること――。

 医療従事者の大変さについて想像を超えていた。しかも身近な病院がコロナと格闘している。そう感じた3年生たちは下級生に提案して寄せ書きを贈ることにした。学校も病院も通称が同じだから企画名は「利根中→利根中 プロジェクトS」。SはスマイルのSだ。

 「人々を守る沼田のヒーロー」と実行委員の星野瑚虎君(3年)。井上大空君(同)は安心してほしいから「学校で手洗いと消毒をこまめにしている」と書いた。学年主任の古田島茂教諭や担任の高橋香菜教諭らも参加して数日でコメントは60ほどに。「ここまで集まるとは」とまとめ役の坂本陽葵さん(同)と星野栞佑君(同)は喜んだ。

 寄せ書きはB2判で、授業や…

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