「最後の大物」に終身刑 旧ユーゴ紛争が問うた「正義」

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青田秀樹=ブリュッセル、喜田尚
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 1990年代のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争をめぐり、国連の旧ユーゴ法廷の機能を引き継ぐ「国際刑事法廷メカニズム」(オランダ・ハーグ)が8日の上訴審で、セルビア人勢力の元司令官ラトコ・ムラジッチ被告にジェノサイド(集団殺害)などの罪で終身刑を言い渡した。裁判は二審制で、終身刑が確定する。

 1992年から95年まで続いた紛争で、ムラジッチ被告はセルビア人勢力の支配地域「スルプスカ共和国」軍司令官となり、「ボスニアの虐殺者」と呼ばれた。旧ユーゴ戦争犯罪を裁くため国連が設置した旧ユーゴ法廷でも「最後の大物」とされた。

 判決は、スルプスカ共和国勢力で同被告が指導的な役割を果たしたとする一審の判断を踏襲。イスラム教徒を排除する意図のもと、8千人超のボシュニャク人犠牲者を出した95年の「スレブレニツァの虐殺」などへの責任を認めた。

 ボスニア紛争は、旧ユーゴスラビア崩壊後の91年に始まった様々な紛争の中でも、支配地域から他民族の市民を追い出す「民族浄化」が横行。戦闘は凄惨(せいさん)をきわめた。被告は95年に起訴されたが、逃亡し、逮捕は2011年。17年秋の一審判決では、無罪の主張に対して終身刑の判決を受けた。

 8日の上訴審の判決言い渡し…

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