先生を助けよう 諏訪の経済人・教育者がNPO設立

依光隆明
[PR]

 地域ぐるみで、協力できる者が協力して先生方の負担を減らそう。そんな発想から長野県諏訪市の経済人、教育者がNPOを設立した。諏訪地域の小学生から高校生までを対象にさまざまな校外活動を展開する。

 最初に発想したのはボランティアで私塾を開いているメディアプロデューサーの北原克彦さん。「地域連携」など上から舞い降りる課題が多く、学校現場は先生も子どもも大変な状況になっていると痛感、学校をサポートする活動をしようと仲間に呼び掛けた。

 近年、文部科学省が掲げているのは「生きる力」や「主体的に考える力」。ところが学校現場にそれを実現させる余力があるかといえば、難しい。では地域が協力しよう、という趣旨。具体的には学びのワークショップ▽学びのツアー▽シンポジウム▽学資支援――などを行う。

 初年度は、ワークショップとして①ワインと温暖化縄文文化とSDGs③たのしい数学④地図を読む――の4コースを実施する。中高生対象で、定員は各20人。それぞれ月1度、計5回開催の予定。講師は地元の社会人を中心に、首都圏からも招く。たとえば①は茅野市のオーベルジュ「エスポワール」で支配人兼シニアソムリエを務める野村秀也さんが担当し、ワイン用ブドウの栽培と温暖化の影響について考える。

 NPOの名は「SUWA次世代の学び推進フォーラム」。理事長は諏訪商工会議所会頭の岩波寿亮さんが務め、副理事長を諏訪清陵高校などで校長を務めた古原正之さん、専務理事を北原さん、理事をセイコーエプソンの元会長、花岡清二さんらが務める。

 古原さんは「地方にある小さな学校は教員数が少なく、非免許の教員が授業をしなければならないことも多い」と現場の負担の多さを指摘。「考えさせる授業をやれと言われても教員は大変です。そこを私たちの力で補いたい」と話す。

 夏休みを利用して小中学生を首都圏の研究所、博物館に連れて行く「学びのツアー」を含め、参加はすべて無料。資金は賛同企業が援助する。北原さんは「学びを提案できる人は諏訪にはいくらでもいます。8月から開始し、来年度はさらにメニューを増やしたい」と話している。(依光隆明)