サッカー・スペイン代表、感染相次ぐ 選手に特別接種へ

新型コロナウイルス

パリ=疋田多揚
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 4年に1度、欧州の国々が頂点を競うサッカーの欧州選手権の開幕を11日に控え、スペインの代表選手が相次いで新型コロナに感染した。スペインではこれまで、ワクチンの「特権接種」がやり玉に挙がった経緯もあり、代表チームへの接種に反対論もあったが、政府は9日、特別に認めることにした。

 AFP通信などによると、チーム主将のMFブスケツの感染が6日に判明。2日後には別の選手の感染が分かった。2人は代表を離脱し、残った選手は全体練習をせず、個人練習を続けているという。

 休養日だった6日に代表選手24人で昼食をとっていたことから、同国サッカー連盟のルビアレス会長は8日、「チーム内でさらに感染が広がるおそれがある」と語った。

 地元メディアによると、政府は「(感染拡大で)大会追放となるリスクを避ける」として、10日にも全選手に米ファイザー社製ワクチンを接種する。

 同国で現在接種できるのは、本来なら40歳以上。持病がなく、医師などの優先職種に該当しないサッカー選手は対象外で、同国ワクチン学会のガルシアロハス会長は「代表選手は脆弱(ぜいじゃく)でもないし、エッセンシャルワーカーでもない」と述べ、反対の考えを示していた。同国では東京五輪参加選手も優先接種を受けている。

 接種の予防効果が出るには1~2週間はかかるとされており、決勝トーナメントに勝ち上がった後になる可能性がある。

 スペインの初戦の相手は14日のスウェーデン。同国代表にも2人の感染者が出ているという。欧州選手権は2020年に開催予定だったが、コロナ禍で1年延期されていた。

 スペインではこれまで、軍の制服組トップが優先順位に反して接種を受けたり、王女が個人的に中東で接種を受けたりするなどの「特権」が報じられ、政府は公平な接種を求める世論に神経をとがらせている。(パリ=疋田多揚)

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