労働する児童、世界で1億6千万人に コロナ禍で深刻化

ローマ=大室一也
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 12日の児童労働反対世界デーを前に、国際労働機関(ILO)と国連児童基金ユニセフ)は10日付で、児童労働の調査報告書を発表した。働いている子ども(5~17歳)の数は推計で昨年は1億6千万人と、新型コロナウイルスの感染拡大で、前回調査から4年で840万人増えた。2000年から4年ごとの調査のたび数は減っていたが、増加したのは初めてという。

 報告書によると、1億6千万人は全世界の子どもの10人に1人に相当し、男女別では男の子が9700万人、女の子が6300万人だった。全体の約半数の7900万人が、健康や心の発達などに直接的に害を及ぼす危険な仕事をしているとみられる。

 義務教育相当の年齢にもかかわらず、働くため学校に行けない子どもは多い。働いている5~11歳の4分の1以上、12~14歳の3分の1以上が登校できていないという。

 地域別では、サハラ砂漠以南のアフリカで12年以降増え続けているのが顕著で、20年は8660万人と全体の半分以上を占めた。

 ILOのガイ・ライダー事務局長は9日の発表会見で「児童労働は子どもたちから、大人になって働く際に手助けとなる技能を学ぶ機会を奪う。世代間で貧困が続くのは児童労働のためだ」と状況の改善を訴えた。(ローマ=大室一也)