ワクチン特許放棄、議論なお平行線 WTO専門部会

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ロンドン=和気真也
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 世界貿易機関(WTO)は9日までの2日間、加盟国の一部が求めている新型コロナウイルスのワクチンの特許放棄について、専門部会で協議した。ただ、有力な製薬会社を多く抱える先進国と、ワクチン不足に苦しむ途上国とで意見の隔たりは大きく、議論の継続が決まった。

 インドや南アフリカが昨年10月に提起した、コロナ対策に絡む医薬品や医療器具の特許を放棄する案は、放棄期間を3年に区切るなど修正され、5月下旬に他の途上国も発案者に加わる形で再提案された。今回の協議で、米国側は「非常事態には例外的対応が必要だ」と述べ、途上国側の提案に改めて理解を示した。

 一方で、欧州連合(EU)、英国、スイス、韓国は慎重な姿勢を崩さなかった。ワクチンの普及は輸出を促進することで進めるべきだ、と主張するEUは、緊急時に特許技術を同意なしで使える既存のルールの活用も提唱。製薬会社が一定の対価を確保できる点で放棄とは異なり、各国が妥協しやすいとの見立てだ。

 英国やスイスは、特許放棄が…

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