米国防長官「中国への対処、最優先に」 省内に指示

ワシントン=園田耕司
[PR]

 米国防総省は9日、対中戦略の見直しを進めてきた省内の対策チーム「チャイナ・タスクフォース」が最終提言をまとめたことを明らかにした。オースティン米国防長官は同日、提言を踏まえ、中国の挑戦への対処を最優先課題とするように省内に指示を出した。

 提言や指示の具体的な内容は機密のため、公にされていない。ただ、国防総省は声明で「同盟国・友好国とのネットワークを再活性化し、抑止力を高め、新たな作戦構想の構築を進展させる」と強調。9日に記者会見した高官によれば、中国問題をより重視するように専門的な軍事教育の刷新を求めたという。

 米国防総省は対中戦略を最重視し、2022会計年度の国防予算でも、太平洋地域での米軍強化を目的とした基金「太平洋抑止イニシアチブ(PDI)」を新たに設置。米国防総省は今回の提言で、省全体で対中戦略を最優先する意識と仕組みが構築されることを期待している。

 対中戦略の見直しをめぐっては、バイデン大統領が2月、「チャイナ・タスク・フォース」の設置を指示し、自身の側近で中国専門家のラトナー米国防長官特別補佐官をチームリーダーに任命。今回の提言は、米国防総省が今夏のとりまとめを目指して進めている「グローバル・ポスチャー・レビュー」(GPR=地球規模の米軍態勢見直し)にも反映される。(ワシントン=園田耕司)