文献詐取容疑で70歳逮捕 「ロシア人に30年提供」

大宮慎次朗
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 在日ロシア通商代表部の職員に渡す意図を隠して不正に文献を入手したとして、神奈川県警は同県座間市の無職の男(70)を電子計算機使用詐欺容疑で逮捕し、10日発表した。

 男は「約30年にわたって複数のロシア人に軍事、科学技術関係の資料を渡し、対価として1千万円以上を受け取った」と供述。県警は特別捜査本部を設置して捜査を続ける。

 外事課によると、男は2019年7~12月、通商代表部の40代の男性職員と共謀し、本人に渡す目的を隠して、データベースサービス提供法人のシステムに会員登録し文献8点を入手した疑いがある。

 文献は半導体の研究開発にかかわる先端技術や無人戦闘車両についてのもので、米国のものも含まれていた。男はこれらを職員に渡したと説明。県警は在日ロシア大使館に職員の出頭を要請した。

 県警によると、男は以前、要望に応じて文献を調査する会社を経営していたという。県警は、男が入手した文献に基づく技術がロシアで軍事転用された場合、安全保障環境や経済安全保障に悪影響を生じさせる恐れがあったとみている。

 ロシア大使館は朝日新聞の電話取材に対し、「コメントすることができない」と話した。

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 横浜地検は6月30日、男を処分保留として釈放した。(大宮慎次朗)