第3回「イロモノ」扱いを覚悟 永田町で生理を語った国会議員
中井なつみ
生理にまつわる苦労を当事者だけで解決しなければならないのはおかしい。そんな疑問を持った谷口歩実さん(23)ら大学生のつながりから始まり、社会を動かす力の一つになった「#みんなの生理」の活動。国会でも取り上げられたその活動を支えた、国会議員がいる。
谷口さんが「母のような存在」と言う伊藤孝恵参院議員(45、国民民主党)。2020年夏、有権者が政治家に向けてさまざまな政策を提案できるウェブサイト「PoliPoli(ポリポリ)」の運営者から、「生理、興味ありませんか?」と声をかけられたことがきっかけで、生理に関する政策リクエストがたくさん寄せられていることを知った。
「困っていることをなんとかするのが政治の仕事」という思いの一方、永田町での「性」をタブー視する空気も気にかかった。
「正直、生理という言葉は発信しづらかった。『性教育』という言葉を口にしただけでも、蜘蛛(くも)の子を散らしたみたいに人がいなくなるんですから」
「誰かが始めなければ変わらない」
生理という言葉を発信し続け…

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