ごみ回収にロボネコ参入へ 山形唯一の離島・飛島

鵜沼照都
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 山形県唯一の離島・飛島のごみ回収に、和歌山のミカン畑で活躍する「ロボネコ」が参入する。でこぼこした傾斜地でも重い荷物を運べる優れもの。飛島では海岸のごみを標高差50メートルほどの道路まで運び出すのに苦労していたが、この軽減に期待が高まる。

 新たに飛島に来るのは、「ネコ」と呼ばれる手押し車のタイヤ部分を電動化する「E-Cat kit」だ。

 でこぼこや傾斜などの不整地で使う動力アシスト型車輪などを製造・販売しているベンチャー企業「CuboRex(キューボレックス)」(本社・東京)が昨年10月に販売を始めた。和歌山県内を中心に250台が売れているほか、着想の面白さからテレビ朝日系の「タモリ倶楽部」でも紹介された。

 飛島の作業で最大の難関は、海岸で集めたごみを標高差のある道路まで運び出すことだ。

 同社によると、「E-Cat」付きであれば平地なら100キロほどの荷物を運べ、積載60キロまでなら最大斜度30度まで上れる。国内で販売されているほとんどのネコに対応可能だ。総重量5キロ程度で、「現場に持っていって交換可能」(同社)という特性もある。

 ミカン産地で有名な和歌山県有田地区出身の寺嶋瑞仁社長(28)が、地元のミカン畑でのバイト経験から着想を得た。

 収穫したミカンは、山中の集積地までネコで運ぶ。山の通路は狭くて、でこぼこだ。積み込むと重さは100キロにもなり、「相当な重労働だった」(寺嶋社長)という。

 島では昨年から仙台高専の研究チームが漂着ごみの自動回収化に取り組んでいて、機材の一部に同社製品を使っていたことが縁となった。13日にある「飛島クリーンアップ作戦」(5月29日から延期)で、実地テストをする予定だ。

 寺嶋社長は「離島という環境で実験をしたことはないので、島にどんな課題があり、解決に向けどんな提案が出来るかも確かめたい」と話している。(鵜沼照都)