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「ワクチン予約前倒しを」市職員、2万人に電話大作戦

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長富由希子
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松山市のホームページ。2回目の接種が8月以降になる高齢者らに、市職員が予約を早めるよう求める電話をすることを知らせている
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 新型コロナウイルスのワクチン接種で、8月以降に予約していた高齢者に前倒しを求める自治体が相次いでいる。予約設定後に菅義偉首相が「7月末の完了」を打ち出したためだ。2万人超の高齢者へ「電話作戦」を始めた市もある。政府方針に振り回される自治体からは嘆きが漏れる。

 65歳以上の高齢者が約15万人いる松山市は4月中旬、高齢者の接種を5月末に始めて8月後半に終える計画を立てた。厚生労働省が当時、「高齢者接種は開始から3カ月程度で完了」と求めていたことに合わせていた。

 だが、接種券の発送を始めた4月23日、菅首相が高齢者接種の「7月末までの完了」を記者会見で表明。松山市は完了を1カ月前倒しさせようと、集団接種会場を急きょ2カ所設置するなど対応に追われた。

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松山市の集団接種の様子。市は予約の前倒しを働きかけている=2021年5月22日午後3時16分、松山市、照井琢見撮影

 市によると、用意していた8月の枠には既に約3万人以上が予約していた。このため5月下旬から、接種の前倒しを呼びかける文書を約3万人に発送。6月9日までに約1万5千人が予約を前倒ししたという。まだ約2万人が残っていて、市職員が順次電話をかけて前倒しを求める方針だ。

 奈良県橿原市も、新たに集団接種会場を設置するなど、7月末までの枠を増やした。市内の高齢者約3万6千人のうち、約1万7千人が8月以降の予約をしており、前倒しを呼びかけている。

 うち約4500人には、6月7~11日への前倒しを求め、コロナ担当でない部局も含めて市職員が分担して電話をかけた。指定した日を「都合が悪い」と訴える高齢者もいたという。残る約1万2千人には、14日以降への前倒しを求める文書を順次郵送する。

「目標が急に出てくるから・・・」。記事の後半には、電話や通知に追われて嘆く自治体職員も登場します。

 福井市にも、8月に予約した…

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