市長、合併巡る「丸のみ」発言翻す 「勘違い」と釈明

長田寿夫
[PR]

 群馬県板倉町との合併推進を掲げて当選した館林市の多田善洋市長が10日、市議会でこれまでの発言を翻した。合併実現のために「町の言い分は全部のむ」と話していたが、発言自体を否定。明言していた合併協議会の「来年1月再開」も、新型コロナウイルスワクチン接種が最優先として先送りするという。

 3月の館林市長選では合併の是非が争点になっており、波紋を呼びそうだ。

 2019年に板倉町との合併協議が決裂したのは、町が導入した給食無償化継続の是非を巡る対立が一因だった。

 多田市長は市長選告示前の記者会見で、給食無償化について問われ、「板倉町の言い分は全部のむつもりだ」と発言。記者が「丸のみするつもりか」と聞くと、「そうするつもりだ」と答えていた。その後も「板倉町は給食無償化でいい。(館林地区は認めない)1国2制度でいい」「長期的に考えて無理をのむ」と話していた。

 ところがこの日、市議会の一般質問で「丸のみ」発言について問われると、「相手の意見や要望を聞くことは重要だが、無条件で受け入れることはない」「丸のみなどと言ったことはない」と再三否定した。

 議会後、多田市長は報道陣に対し、「みなさんのメモにそう書いてあるなら、私がそう(全部のむと)言ったのは事実だと思う」とした上で、「合併するための他人のアドバイスを、自分の言葉と勘違いして会見で話してしまった」と釈明した。(長田寿夫)