西武HD、聖域なきホテル業改革 優秀な女性を管理職に

景気アンケート2021年春

聞き手・初見翔
[PR]

 西武ホールディングスはホテル事業を中心とした経営の見直しを進めている。コロナ禍で傷んだ業績を回復させると同時に、女性活躍にもつながるという改革の狙いを、後藤高志社長に聞いた。

 改革のキーワードは「アセットライト(資産の軽量化)」です。子会社のプリンスホテルでは従来、土地や建物といった資産を所有したうえでホテルを運営してきました。今後はこの所有と運営を分離します。専門性をより発揮できるようにするとともに、機動的な経営体制の構築をめざします。

 外部への資産売却を検討するほか、今後再開発する可能性のある資産についてはグループ傘下の不動産会社に移すことで、プリンスホテルは運営だけに集中できるようにします。外部へ売却する際にはホテル運営をプリンスホテルが受託する方針で、運営するホテルが減ることはありません。

 資産を売り急ぐことはしません。当社は2022年3月期の業績予想で、私鉄大手では唯一、最終赤字を公表しました。資産を急いで売却すれば黒字にできるかもしれませんが、手元資金は十分確保しており、売却の条件などはしっかり精査します。仮に売却しなくても、23年3月期には黒字転換できる計画です。

 女性活躍につながるとも期待しています。グループ全体で女性総合職の絶対数が少なく、女性のさらなる活躍は当社グループの課題の一つです。ホテル運営に関しては特に優秀な人材が豊富で、すでに主要ホテルの支配人として活躍している女性が複数います。

 プリンスホテルの業務から不動産管理がなくなることをきっかけに、女性の管理職登用がより一層進むでしょう。人事体系についても従来の年功序列型にとどまらない、女性を含めた多様な人材が活躍しやすいものを整備することを検討します。(聞き手・初見翔)