目標未達で「ペナルティー」 SDGs掲げる新社債増加

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友田雄大、稲垣千駿
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 地球環境などサステイナビリティー(持続可能性)に関する目標を掲げて発行し、達成できないと「ペナルティー」を負う――。そんな新しい社債が広がり始めた。発行企業は自ら不利になるリスクを負うことで、取り組みの「本気度」を伝えられる。一方で、投資家には戸惑いの声もある。

 企業がお金を借りた「証文」として投資家に渡すのが社債だ。投資家は毎年決まった利息を受け取り、一定期限の後に元金が戻る。

 ANAホールディングス(HD)の6月発行の社債は、借りたお金を5年後に返す(償還)が、サステイナビリティーの取り組みの目標を掲げたのが特徴だ。達成できないと追加負担を負うと約束。取り組みを評価する株式指標に選ばれることなど、四つの目標のうち二つ以上が2022年度末時点で未達だと、24~26年度に計6千万円を環境団体などへ寄付する。

 こうした社債「サステナビリティ・リンク・ボンド」(SLB)は、国際団体が昨年6月に発行指針を定めた新しい債券。再生可能エネルギー省エネなどに資金使途を限る「グリーンボンド(環境債)」と違い、使い道を必ずしも縛られない。目標を達成できなければペナルティーを負う。

 国内では不動産大手ヒューリックが昨年10月に初めて発行。25年までの使用電力100%再生エネ化など二つの目標を掲げ、どちらかが未達だと金利の上乗せを約束した。担当者は「本気さを伝えられ、これまでつきあいのない投資家も開拓できる」という。

 SMBC日興証券によると、国内での発行はANAHDで5社目。世界では欧州中心に66社で、欧州中央銀行(ECB)による買い入れ対象にもなっている。

 投資家には冷ややかな見方も…

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