ミズノ社長「事実に基づく議論を」 迫るオリパラ開催に

景気アンケート2021年春

聞き手・田中奏子
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 東京オリンピックパラリンピックの開催が迫る中、コロナ禍の収束は見通せず、開催の可否や観客の有無の議論も続いている。道具やウェアでアスリートを支えてきたミズノの水野明人社長に考えを聞いた。

 オリンピックは特別な大会です。選手の思い入れも強く、勝負の瞬間の空気は、見る人の心を動かします。その空気を作るのは観客です。一緒に盛り上がった興奮の中でパフォーマンスをすることも、スポーツには大事な要素です。

 少しでも多くの人が観覧できるようにしていただきたい。海外客が来日しないことで空いた席を、国内の小中学生に譲ってはどうでしょうか。将来ある子どもたちが、高いレベルをめざすきっかけになるでしょうし、記憶にも残り続けるはずです。

 もちろん、大声を出さない、拍手で応援、といった感染対策は必要です。ただ、プロ野球やサッカーJリーグの試合で、クラスターが発生した事例はないと聞いています。観戦にどんなリスクがあるのか、対策はできるのか、客観的な事実に基づいた議論が必要です。例えば、トイレや入退場の際には密になりやすい。分散する仕組みや混雑状況がわかるアプリを作るなどして、リスクを下げることは可能でしょう。

 開催されればミズノというブランドをアピールする場にはなりますが。売り上げが大きく変わることはないと見込んでいます。

 ただ、選手が使う道具を、(接触制限などで)これまでのように会場内で最終調整することはできなくなるかもしれません。サポートする側にとっても新しい挑戦です。(聞き手・田中奏子)