香港の周庭さん、12日釈放へ 禁錮10カ月の刑期短縮

香港=奥寺淳
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 SNSなどを通じて日本語で香港の民主化への支持を訴えてきた民主活動家で、政府に抗議する未許可デモを組織するなどした罪で禁錮10カ月の実刑判決を受けて収監されていた周庭(アグネス・チョウ)さん(24)が12日午前、刑期を終えて釈放される見通しとなった。周さんの弁護士が明らかにした。

【動画】昨年8月、香港国家安全維持法違反容疑で逮捕、保釈された直後、報道陣の取材に応じる民主活動家の周庭さん=益満雄一郎撮影

 周さんは、容疑者を中国本土に移送できる2019年の逃亡犯条例改正案に反対するデモをめぐり、警察の取り締まりに抗議して警察本部を数万人で包囲するデモを組織し、参加者を扇動した罪で起訴され、昨年12月に実刑判決を受けた。周さんの弁護士によると、刑務所での態度が模範的だったことなどから、刑期が短縮されたという。

 周さんは、若者を中心とした民主派の政治団体「香港衆志(デモシスト)」(昨年6月末に解散)の創設メンバーの一人。普通選挙の導入を求めた14年の反政府デモ「雨傘運動」では広報担当として外国メディアとも接し、逃亡犯条例改正案に反対する19年のデモにも参加。昨年11月には英BBCが選んだ「2020年の女性100人」の一人にも選ばれた。

 周さんは独学で日本語を習得し、ユーチューブやツイッターなどを通じて、香港の民主運動の様子や活動家らが逮捕される現状などについて流暢(りゅうちょう)な日本語で発信。19年には来日して日本記者クラブで会見し、「逃亡犯条例が改正されれば香港は中国になってしまう」と訴えていた。(香港=奥寺淳