無罪相次ぐ、乳児揺さぶり 症状=虐待と言えない難しさ

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 岐阜県大垣市で生後3カ月だった長男(5)を揺さぶり脳に重いけがを負わせたとして、傷害罪に問われ、一審で無罪となった母親(27)の控訴審が15日、名古屋高裁で始まる。けがの原因をめぐり、検察側・弁護側双方の専門医の見解が争われる可能性がある。

 一審・岐阜地裁判決によると、長男は2016年5月、自宅アパートで負傷。頭部に硬膜下血腫、眼底出血、脳浮腫の3症状があった。これらは「乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)」の典型とされ、検察側は、母親が激しく揺さぶったことが原因と主張した。

 弁護側は、硬膜下血腫はソファから落ちたことが原因で、他の2症状も落下後の心肺停止などで起きたとする脳神経外科医の見解を柱に無罪を主張。地裁は「けがを揺さぶりによるものとするには合理的疑いが残る」と述べ無罪とした。

 一審で脳神経外科医でない医師の鑑定書を出した検察側は、控訴審で、長男の首付近に強く揺さぶられることで起きる血腫があったなどとする脳神経外科医鑑定書の証拠採用を求め、暴行があったと主張するとみられる。

検察「安易に考えていた」 プロジェクトチームで検討

 乳幼児の頭のけがの原因が暴力的な揺さぶりかどうかが争われた事件では、近年、無罪判決が相次いでいる。弁護士らでつくる「SBS検証プロジェクト」によると、この7年間で少なくとも15件にのぼる。

 母親の弁護を務める神谷慎一…

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