立ち退き危機の浅草の商店街 応援の一方で、複雑な声が

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柏木友紀
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 東京・浅草の浅草寺に接する「伝法院(でんぼういん)通り」にある商店街が、道路の不法占拠を理由に台東区から立ち退きを要求され、存続の瀬戸際に立たされている。商店が並ぶ土地は区道で、「道路上に許可なく建てた建築物」にあたると区は説明。昨年の6月末までとした立ち退き期限が過ぎるなか、商店街側は営業継続を求めて、署名活動を始めた。

 立ち退きを求められているのは、浅草寺の本坊・伝法院の壁に沿って洋品店や扇子店などが並ぶレトロな商店街「浅草伝法院通り商栄会」。32店舗が約半世紀にわたり、ここで土産物店などを営んできた。

 商栄会などによると、店の多くは終戦直後から界隈で営業を始めた。1977年に浅草公会堂の新築など周辺の街並み整備が進んだ後、今の商店街の姿になった。当時の内山栄一区長(故人)の指示でそれまであったバラックを取り壊し、各自の負担で建物を建て、その際、土地の使用料は不要と言われたという。

 商栄会の西林宏章会長によると、2020年5月、区側から全店舗あてに同年6月末までに建物の撤去と立ち退きを求める書面が届いた。西林会長は「これまで何度か使用料の支払いを区に相談したが、区から答えはなかった。12年に内山元区長が亡くなった後、数年して立ち退きの話が出てきた」と説明。土地の使用料を支払い、営業継続に向けた話し合いを区側に求めてきたが「応じてもらえていない」とする。「店の売り上げで税金を支払い、浅草の観光にも微力ながら貢献してきたのに一方的だ」。

 区と商店側の間で膠着(こうちゃく)状態が続く中、商店街側は今年5月から、営業継続への賛同を求める署名活動を始めた。コロナ禍で人出が激減する中で、これまでに約7千筆が集まったという。

周辺の店「うちだって相当な家賃払ってる」「大変さ分かるが…」

 一方、区道路管理課は「公道…

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